アジャイルであることの本当の問題
プロジェクトや組織を円滑に運営するためのいろんな考え方がでてきているが根っこは同じようなきがした。
平鍋さんの書評
「《本》システム開発現場のファシリテーション」
http://blogs.itmedia.co.jp/hiranabe/2008/01/post-0c31.html
逆に考えると、そういった現場を、楽しくかつ生産的に回していくことが、実は、最も成功に貢献する要因だし、また、人生を楽しむことにも繋がるんじゃないか。とぼくは真剣に思っている。
雇用者からみたら、「生産性を上げるために楽しくする」だろう。 人の人生の質から考えると「楽しいから生産性が上がる」なのだと思う。 このことを想像すると、それらが実現するために背景となっているはず人間関係や組織風土がみえてくる。
人間系のキーワードとして良く出るのがコーチング、ファシリテーション、アジャイル。 これらが成立するための基本となる概念はやはり「承認」であるように思う。 これは単にだれかを褒めるということだけではなく、今あるそのままの状態を「認める」ということが重要だと思う。
「認める」ということの意味は、今あるそのままの状態、をちゃんと立ち止まって、見て、十分に「認める」ということをして現状についての同意を得てから次ぎにすすむということだ。
アジャイルプラクティス 達人プログラマに学ぶ現場開発者の習慣
- 作者: Venkat Subramaniam,Andy Hunt,木下史彦,角谷信太郎
- 出版社/メーカー: オーム社
- 発売日: 2007/12/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 35人 クリック: 995回
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アジャイルプラクティスにかかれているプラクティス(やるとよい習慣や行動指針のようなもの)はどれも前向きな姿勢があることが前提になっていると感じた。
どうしたらよりよくなるんだろうっていう、マニアックなまでな行動指針への探求はどれもうなずけるものだ。(特に好きなのは、「人を批判するのではなく、アイディアを批判する。」、「設計は指針であって指示ではない。」)
しかし、現場の多くの問題は「前向きさ」を作ることなのだ。
私の過去記事:「個人面談とマズローの要求段階」
http://homepage.mac.com/eiichi/iblog/C1737735811/E727018347/index.html
マズロー の要求段階説
第1段階、.生理的欲求 食物、睡眠、排泄など
第2段階、安全・安定の欲求 安全、住居、衣服など
第3段階、社会的欲求 集団に属したり、仲間に受け入れられたりすること
第4段階、自我・自尊の欲求 尊敬されたい、名声を得たいなど
第5段階、自己実現の欲求 自己の能力を発揮して目標を達成すること
マズロー の要求段階説は下位段階の欲求が満たされたときに、上位の要求がでてきやすいとしている。 アジャイルプラクティスが有効に機能するには、第5段階の意識をもったメンバーが多くいることが望ましい。
組織に所属していると、第5段階の自己実現の欲求レベルの行動が求められるが、多くの場合はその前段階の第4段階レベルの「承認」を得られる機会はとても少ないという矛盾がある。
ここをまずやる必要がある。
追記 2/3:
mixiのほうで沢山コメントをいただきました。ありがとうございます。
一つだけおもしろいと思ったのを紹介します。それは、CMMとマズローの要求段階の類似性。 ほとんどきれいに符合します。
あとで、もうちょっと考察してみます。