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プロジェクトの政治と契約と技術

今日のお客さんとの打ち合わせは、またまた勉強になりましたねー。
プロジェクトの正否は、人間のサガとそれを取り巻く政治にほぼ90%は依存しているという現実を改めて感じたわけです。
旧システムの設計者が、上にいてレビューすると旧システムと違う考え方は受けいれらなくて却下だったり、お客さんの会社に設計メンバーが転職していたり、できる人がこだわりで提案してもエンドユーザの近くで全却下だったり。
仕事の質よりも政治と性(サガ)と人間関係によって物事が決まってすすんでいてく。
決して依頼されたことをきっちりやるだけではものごとはすすまない。 キーマンとはちゃんと仲良くなって真意や背景を理解して人間関係をメンテして政治的に動かないと大きいシステムの開発は動かないということ。
「〜であるべき」で正論をぶつけるだけでは、うまくいかないことが多い。

某社の部長はタバコ吸えないのに喫煙所営業をするそうで、そうゆう立ち回りが結局はプロジェクトを成功させる。 以前いた大きいプロジェクトで情報の潤滑油になっていたのは奥様SEだった。エンドユーザーのだれとも近所の奥さん的関係で仲良くなってとてもいい仕事をしていた。 
「ねーねーessenceさん、ちょっと聞いてよ」
「すごいわよ、今度ね、〜〜がきまるらしいわよ」
みたいな井戸端的情報がプロジェクトを円滑にすすめていたと思う。
男どうしでの契約上の関係ではども四角四面な感じがあるが、奥様には罪はないので、だれでもオープンに仲良くなれる。

エンジニアは技術だけやっていればいいと、たかをくくっていると結果として大変な目に会ってしまうパターンは嫌というほどある。 結局逃げては通れないところなわけだ。
契約レベルの線引きで、損にならないように立ち回ることはできるが、得てしてそのことはプロジェクト全体を成功させることにはつながらない。

以下のより下の方が、よりPMスキルが高い。

・言われたことはやるだけのレベル。
 ↓
・新しい技術や技術的提案しかしない。 
 頭でっかちで、本来の意味からみて不要な仕事しがち。
 ↓
・会社間の契約レベルでの約束から、自社の利益(だけ)を守る。
 得てして人間関係が悪化することが多い。
 ↓
・契約階層や言った言わないを超えて、政治的に立ち回りつつプロジェクト全体がうまく行く視点を提供しながら自社の利益確保と営業展開をすすめる。