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ウォーターフォールは変化を殺してしまう。

いくらプロジェクトマネージャが再計画できることを意図していても、メンバーに見えるWBSやプロジェクトの進捗や計画をみると変化を促進しているように見えないはず。


虎塚さんのブログ:「第24回XPユーザ会へ行ってきた」id:torazuka

WBSを引きながら計画を固めることで、私は変化を殺そうとしてきた。

その点アジャイルは、そもそも、意味のある精度のところまでしか計画していないので、変化しない圧力は少ない。 少ないどころか、積極的に計画しつづけることメンバーの振り返りによってプロセス自体も改善しつづけることで、おのずと、メンバーの創意工夫を活かしながら、よりよい変化を求めるという点が、大きく違っているのだ。


変化を殺す要因は極力少なくしておいたほうがよい。 それでも、腕のあるPMならばウォーターフォールでも、適切に変化をとりいれたプロジェクトマネジメントはできるだろう。 ただし、なみだぐましい労力とステークホルダーとの交渉や調整に忙殺されても耐えられられるうでと体力の有るPMだけが。 実際にそれで心も体もつぶれたPMを何度もみてきた。


結局約束させられる装置としてのWBSによって、学生症候群によって、スケジュールはほぼ必ず遅れ、一部のメンバーの負荷が増え、メンバーの創意工夫を引き出し活かす機会もなく、重大な問題は納期にちかくなってから発覚する。 かくしてデスマーチがスタートする。 ちゃんと家に帰れて、趣味もできて、家族と一緒にいる時間もあって、且つ創造性のある仕事ができるどころか3Kの仕事と化してしまう。


ウォーターフォールが必ずしもわるいわけではないが、アジャイルが可能な状況では、わざわざデスマになりやすい方法を選択する理由は、多くの場合少ないと思う。