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要件定義と営業的コミュニケーション

Big-Hさん
ずいぶん前だけどトラバありがとう。

個人的に一番困った問題だと思うのが、「常識、当たり前」という非常に曖昧な部分。
それって、あくまで当人、または業界の常識であって、普遍的なものではない、むしろ世間によって移る変わる、流動的なもんだと思うんです。

その業務領域の常識が門外漢の人間はわかるはずはないと思うんです。 それでもその門外漢でも開発の仕事はできなければならないと思うんです。

オブジェクト指向開発プロセスの世界では、ドメインエキスパートと言ってその業務の専門家が設計作業、あるいは設計のサポートに加わる必要性をあげていますが、根本的問題はその業務に関する知見があるかどうかではないと思っています。

それはなにかというと、SEが如何に営業マインドのある会話ができるかどうかということだと思います。 なぜなら、どんな仕事であろうと、ある仕事に対しての対価をえる確認をとりながら作業を進めれば絶対に赤字になるはずはないからなんです。

つまり契約時や、約束するときに逃げ道といったらちょっと違うけども、仕様変更があったら別途見積りである趣旨についてちゃんと同意をとる過程を忘れてはならないんです。 この会話はお客さんは聞きたくない会話だから、SE側も荒立てないのようにその意図が伝わるようにしっかり伝えること、その約束を早期に取り付けることは意外に難しい。 それこそアサーションの技術の領域だと思うんです。

特にお金をもうけることではなく、物を作ることの方に意図がある現場SEはこうゆう会話どころか発想することすらできない人が多い。 反省をこめて自分自身もそうだと言ってしまいます。 物さえ作れれば満足なのです。

だから、営業とは決して仕事をとってくることだけが仕事ではないんです。 営業とは仕事のすすめかたと行った仕事に正当な対価を得られるコミュニケーションをお客様と行うことがその責務だと思うんです。

今回の様々なトラブルと、あるコンサルのかたとの出会いをきっかけに昨年あたりからSEの営業マインドという点に注目しています。 一括でしっかりした利益を得るには、もちろんスキルと要員も必要ですが一番重要はなのはSEの営業マインドではないかと思い始めています。

新人研修も重要だけども、実際に利益をえるための現場メンバーの営業マインドの育成をどうするかを具体的に進めて行きたいと思うきょうこのごろ。