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セル生産方式

シマノバイカーズフェスでは某大手メーカの情報システム部の方と一緒だったんですが、どうして会社の業績はのびているんですかの質問に、バブルの次期にへんにのせられずに本業以外に手をださなかったことと、日本で最初にセル生産方式の導入を成功させたことでコスト削減に成功したからだとのこと。

@IT セル生産方式
http://www.atmarkit.co.jp/aig/04biz/cellproduction.html

セル生産方式 では高級コピー機など数千の部品を組み立ても、一人でやってしまうとのこと。
1台を一人で担当するので、モチベーショが非常に高くなる。 タイムキーパーが生産を管理しているので、人ごとの生産性も明確で、製造スケジュールもほぼ正確。
ラインではないので、ボトルネックも存在しない。

製品開発の回転が早いため従来の生産ラインを作り直すコストよりも、熟練工を育てるコストの方がはるかに安いそうです。 
製品のモデルチェンジにどう対応するか聞いたら、モデルチェンジではそう大きく構造がかわることはないので、問題にならないとのこと、おおきくかわったとしても基本構造はそうは変わらないので、それほど問題ではないと。
つまり、複雑さや熟練を必要とする点を組み立て工程を最後の工程になる様に設計することと、部品の完成度と汎用性を高くする部品の設計品質を高くすることが必要になると思われます。

ここからが私の意見ですが、これが成立するには、セル方式に適した個々の組み立て部品の粒度があるようなきがします。 部品自体の生産がボトルネックにならないようにその複雑さや調達の容易性などの粒度を適切にたもつような管理と設計も必要でしょう。
この方式を業務ソフトウェア開発に例えると、1業務機能にかかわる、画面、業務ロジック、データ永続化を一人で担当することで、モチベーションの向上と熟練化を促進できるだろう。
あとは、この方式でできるための、使用する部品、ライブラリーの適切な粒度と数、標準化を生産フレームワークとして整備することだと思う。
一応、ソフト開発は製造であるという視点での検討だけども、全く当てはまらないわけではないとおもう。
とくに業務アプリはその製品間でおおきくアーキテクチャーが違う必要があるわけではないので、熟練工を育てることも不可能ではないだろう。