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左手のピアニスト

NHKで病気で右手が使えなくなったピアニスト舘野泉さんのドキュメンタリーをやっていた。

番組の最後のほうで、氏がシベリウスの生家でバッハのバイオリンソナタシャコンヌブラームスが左手用だけのピアノ演奏用に編曲したものを弾いていたのを聞いてとても感動した。
それは、障害があるからとかなんとかではなく純粋に音楽そのものに包まれる幸せを舘野さんと一緒に共有した瞬間だった。

ブラームスはバッハをとても尊敬し、この曲がとてもすきで、このシンプルな美しさを表現するためにわざと左手だけで演奏するように編曲したそうで、左手しか使えないピアニストのためにではなく、美しさのためにそうしたという点がまた一種の深さを感じる。

舘野泉さんは父親から音楽教育を受けたたそうですが、そのとき厳しい技術の訓練よりも音楽することの喜び、音楽がある生活の幸せを徹底的に教えられたとのこと。
技術研修でも難しい理論よりもモノ作りの喜びを伝えられるような機会を設けたいと思った。