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バランス

m_pixyさんにトラバ
http://d.hatena.ne.jp/m_pixy/20050317

目安として枠組みを決めてあげることはマネジメントの責任だと思う。 なにもないところで「やれ」では、ちょっとね。

この辺のバランス感を言葉にできます?すごーく難しいですよね。。。

マネジメント側も全部を詳細まで把握できているわけではないし、予想外のことも発生するわけで、またマネジメントが情報を得たり、確認するためのリソースも潤沢にある訳ではない前提で進めなければならないわけで。
じゃあそうゆうときどうするかって言うと、今分かってる情報から、最小限のリスクになるようにいまあるリソースどうなににどう分配するかっていうバランスでしかない訳です。
では、バランスを決定する方法は何かですが、暗黙知にしておくのは申し訳ないのでもうちょっと考察してみますね。

また、別の視点としては、枠を定義してあげることで超えるべき枠がどこかという目安を持つことができるという点もあると思います。 がむしゃらに片っ端からやっていたら、効果の薄いことにリソースをかけてしまう危険もあるわけで、責任範囲としての枠があればおのずと優先順位も明確になり、時間にちょっと余裕ができたんで枠外も考えてみようといった行動が期待できるように思うんです。

そもそも「マネジメント」という行為自体は1人1人がそれぞれで意識しておけば不要なものだって考えは極端ですかね?XPのコードの共同所有みたいな感じで、そんなに大きくないプロジェクトであれば、全体のことは全員で知っている方がいい。労働力の流動化という意味でも。

これは「そんなに大きくない」という点が条件だと思うんです。

近年マネジメントの方法論として、中心にマネージャーがいるのではなく全員が対等に議論し決定する組織の管理モデルが一時話題になっていました。 ちょっと名前は忘れましたが指揮者が音楽性を決めるのではなく全員で議論しながら決めるクラシックのオーケストラの運営で話題になっていたと思います。
「踊る大走査線」の2本目の映画ででてきているんですが、犯人がわの組織体系がこの体制ですね。

これが成立するにはやはり規模が適切であるという条件があると思うんです。

枠組みの決定方法についてのバランス感というところでいうと、担当者それぞれの力量にあわせて把握できると思える範囲をその人の枠組みの範囲にするというのがまず考えるポイントだと思います。
パラメータは担当する仕事の複雑さ、量、担当者のスキル、性格、納期、要求されている質レベル、フォローの容易性、単位時間あたりの費用などです。
この点を考えるときに全部のパラメータを絶対考えなければいけないということではなくて、支配的なパラメーターだけを考慮すればいいんです。 たいがいは1つ多くて2〜3のパラメータが支配的です。

この考え方は、仕様を検討するときにも使えます。
様々な要因をすべて考慮するのではなく、要求に対して支配的なパラメーターを検討します。
それで充分でなかったら別の視点の要因を検討に追加していきます。

あと重要な点としては、モチベーションマネジメントの視点だと重います。
担当者が意識しやすい役割と責任に名前をつけて、範囲を決めてあげるだけでモチベーションが違って来ます。 目標としての意識がフォーカスしやすくなり、達成がなにかが明確になるので終わったときの達成感を仕事の単位で感じることができ、次はもっとやろうっていう感じになってきます。
このとき、平鍋さんのイプパタみたいですが、「ちいさなお祝い」が重要だと思います。
インタラクティブ・プロジェクトマネージメント・パターンズでも作るか。しかしおんなじ「イプパタ」になっちゃうなぁ。

やっぱり仕事単位がおわるとマネージャとしてもうれしいし、その喜びをつたえるだけで違います。 半分冗談であめ玉一つあげるなんていうのも楽しいですね。