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獅子は我が子を千尋の谷に突き落とすっていうけど

これで生き残った人間は大きく育つかもしれないけども、多くはつぶれてるのではないかと思う。
基本は苗床のないところでは、健康には育たないということだろう。
あるとき自社に似ている派遣中心でやっている某会社の某社長から、出向先で社員より待遇が悪いと言ってきた社員に対して、頑張れば社員よりも大事にされるんだからがんばれと言ったということを聞いた。そうゆうことが近頃の社員はわかってないという主旨であった。
これは随分ひどい話だと思った。
普通、協力会社のメンバーはその会社の費用で教育を受けたり、教育的な仕事の割り振りを考慮されることはまれで、悪く言えば使い捨てなわけで、当然ながら不要になれば社員より先に切られる立場な訳です。なにしろ、それが派遣先がアウトソースを使うメリットなわけですから。
そんな状況でその会社の社員よりもできる人になれというのは「千尋の谷に突き落とす」のに等しいと思った。
そこから這い上がるすべを教える体制も作らず、数ヶ月の研修で新人を自社の先輩のいないところに平気で長期案件にだそうというのはどうかと思う。
言い換えると、育てますって言って採用しておいて、その育て方が実際はとにかく意識において千尋の谷に突き落とすことっていうのは誠実な態度であるとは言えないと感じるわけです。
社会人になれば、自分のことは自分で責任を取るというのはあたりまえだけども、それは指導体制を積極的に作らなくていい理由にはならないし、まわりまわって長期的利益を削り自分の首を絞めていることになっていると思う。
千尋の谷から這い上がるのを待つのはあまりにもリスクが高いよね。