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ドラムサークルとアジャイル開発の関係

essence2008-06-07

DCFAのドラムサークルファシリテーターセミナーに参加してきた。

DCFA:
http://www.y-m-t.co.jp/dcfa/
 
事例をとおしていろいろやったが、そのなかで面白い考え方があった。
それは、目標と失敗がないという考え方。
 
これは、システムの開発手法であるアジャイル開発とにていると思った。
 
ドラムサークルのなんでも有りで失敗がないという概念は通常の社会生活ではないので、ファシリテーターとしてはなかなかそこにスイッチしにくい。
 
ある事象を失敗として認識するのは、目標があるからということ。
社会人になってからは、正反対に目標に追われている。 納期とか教育とか、なにかを始めた瞬間に目標を設定するくらい自動的に目標に追われているわけだ。
 
そこで、起こることをすべて受け入れて、ネタにして楽しんでしまおうというのがドラムサークルだから、目標がないということになるわけだ。
 
この点がアジャイル開発と似ていると思ったのだ。
それは、ケントベックの「変化を抱擁せよ」という言葉に端的に表れている。
  
ウォーターフォールWBS書いて、タスクごとの担当を決めてタスクの責任を明確にしてというやりかたは、個別のタスクの責任と納期に関する目標があるため、遅れたり品質に対する失敗がある。 それこそWBSを守るために、それをノルマととらえて残業したり休出したりするわけだ。  タスクの重さはやってみないとわからない領域はほぼ必ずあるので、担当ごとのタスク割は完全に平等にできないにもかかわらず、ノルマ化するため特定の人の残業が増える傾向になる。
 
カンバン方式でタスクカードで運用するばあい、担当はすきなものを選び進捗は、いつまでの終わらせますという目標ではなく、いつまでかかりますという状況を報告する。 タスクの責任は個人ではなくチームに分散するため、特定の人の残業が増える可能性は低くなる。
 
システム開発は仕事なので、マクロレベルでは目標があるのはたしかだが、基本的な考え方はとても似ていると思ったのだ。
 
 
話はちがうが、、、セミナーのあと、参加者みんなでお茶したときに、芸大のNさんが高校生のときに学校で、問題を起こして停学になった生徒さんがもどってきて、彼をクラスに受け入れるために音楽室で自主的に太鼓で遊ぼうって言ってドラムサークルやった話に感動して鳥肌が出まくりだった。


追記6/9:

もとTHE BLUE HEARTS のドラマー、梶原徹也さんが、ケーブルテレビのレポーターとして、ドラムサークルの取材にきてました。
氏のブログにDCのときの写真が載ってます!

梶原徹也さんのブログ:
http://blog.kansai.com/kasinoki/720