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影響力のあるものが均質化する過程

essence2008-02-11

インパクトのある文化や方法論は、その出始めはとてもでこぼこしていて、穴だらけでいごこちが悪いものだ。
あたらしい音楽はあるいみいつも聞くことが怖いくらいにとんがっていて、耳障りが悪く穴だらけ。 しかしそれらは、前衛的な表現であったものがいつのまにかファッション化して大衆化してあたりまえになっていく。
  
求める価値が新規性であったり、それを刺激として楽しむためのものであるときは、それはなめらかさをもとめない。それ自体が力を持つ。 求める価値が全体の変革である場合むしろファッション化を通った大衆化は歓迎すべき流れ、あるいはとることが可能な戦略になりうるのだと思う。
  
システム開発や音楽などのおおかたの分野での多くを占めるプレイヤーは大衆的な意識レベルでいる。 時間的にも人数的にも。
彼らが望むのはファッション化されたものや大衆化された方法論なのだ。 あたらしいとがったあなだらけで、しかし革新的で意識も形態もとんでもない変化を生むようなものは望まない。 なぜなら自分の立場がなくなる恐怖があるからだと思う。
 
podcast:
21世紀文化論 第1回:細野晴臣中沢新一「これからはじまる音楽のために」
http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewPodcast?id=160049255