生産性の問題か見積もりの問題か
そこが問題だ。
- 複雑さ増加からくる工数への影響は、予想以上だったという点で工数見積もりで失敗している。
- 複雑さからくる、先方との調整工数、そこから現場メンバーの面倒見が十分できなかったという理由で生産性があがらなかったとともに、特定メンバーの品質が極端に低くなった。
- さらに、継続させて欲しいというリクエストがなかなか通らなかったために、要員が別案件に移動。その後継続となったことから引き継ぎ工数が必要になった。 十分に引継ぎ自体も引き継げるメンバーがいないため問題発生時に別現場のメンバーを呼ばなければならなくなった。
- 要員スキルの問題、 複雑さがある閾値以下の場合は十分な指導さえできれば、実用的な生産性は出せる実績がある。閾値を超えると、面倒見工数が極端に増え、生産性の成長、構造の理解が極端に減っていく。 客先との調整が増えると輪をかけて面倒見の時間がとれなくなる。
対策としては、
- 閾値の見極め
- 要員スキルと複雑さ、難易度の許容度の関係を定量化する。
- 要員マージンの確保
- つねに一定以上のメンバーを本社でプールし本社案件を複数まわし続けることで、要員の流動性を確保する。
- 複雑さと顧客の性質を見極めた見積もり精度の向上
- 確保できる要員によって、受けるかどうかを見極められる基準を整備する。
- 要所要所での見積もり確認と作業確認
- 顧客の要求まちではなく、当社としてのワークフローと書類フォーマットを標準化する。 見積もり根拠資料、条件書、納品書、納品確認書などの標準ワークフローを整備しチェックできる体制とする。
- 実装を開始する、仕様の確定レベルの見極め。
- 仕様の確定度をはかる基準と、顧客との同意を得るコミュニケーション自体を標準化する。
- 要求仕様確定までは作業時間請け負いとする。
- 仕様の確定度による作業契約選択基準をもうける。
なるべく属人性を少なくするようにチェックポイントと基準を踏まえて、社内のコンセンサスをえないと進められないワークフローを整備する。