物作り、楽器、シンセサイザー、そしてソフトウェア
師匠の演奏会のときに来たスタインウェイの代理店の調律師さんが、整音したら見違えるほどに音が良くなったと。
調律師によってピアノの音はとても大きく左右される。
このまえやったホールレッスンのベーゼンドルファーとスタインウェイも調律されたことがあるとのこと。 コンサートや発表会でしかひかれないピアノはかわいそうだとのこと。
コンサートホールのピアノは演奏者がピアノに愛情を持てるまえにコンサートは終わってしまうし、発表会だったら緊張している状態でしかピアノに接してあげられないのはピアノにとって決していいわけではない。
ホールレッスンはピアノにとってもとてもいいのでこれからの続けて欲しいとおっしゃっていたとのこと。
楽器というものは、決してただの工業製品ではないなにかがあると思った。 MOOG シンセサイザーの MOOG博士は回路図から電子の流れを感じ取ることができると言う。 これはただのエンジニアの感覚ではない楽器職人の感覚だと思う。
それだけの愛情とまごころをもってソフトウェアの開発を行っている人がどれだけいるだろうか。
われわれエンジニアが作るものが、人の役に立つ血の通ったものであることが可能なら、われわれソフトウエアエンジニアはMOOG博士のようにソフトウエアロジックが動くのをメソッドが呼ばれるのを、オブジェクトが生成されるのを肌で感じながら設計をするようでありたい。
人が使うソフトウェアをただの工業製品ではなく、ただの道具ではなく、楽器のような愛情をもてるものとして作ることが可能ではないだろうか。
バイオリンの胴を削りだす楽器職人のように、それを使う人が元気づけられるようなソフトウェアの開発ができるようになりたい。
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